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戯言による『失なわれた感性』への諸々なる思考と日誌
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昨日、日本人起源を更新世から弥生にかけて(約4000年)検証すると題した人類学公開シンポジュウムを聴講して来ました
考古学のシンポジュウムには幾度か足を運んだことがあるのですが
人類学のシンポジュウムは初めてでした。(開催は5~6年に1回程度かな?)
200名収容の会場に300名以上が来場し受け付けロビーにまであふれるといった状態で日本人起源に対する関心度の高さを感じさせるものでしたが、考古学系でもそうなのですが人類学系も関心を寄せる人の年齢が非常に高くもう少し年齢幅が有っても良いのではと少し残念でした。(10数人10代の学生が居たのはちょっと嬉しいが中間層は皆無)
 
公演内容は私の把握予想していたものではありましたが、昨年発掘された後期旧石器時代の人骨の分析によって旧石器の列島人が縄文人の祖先である可能性が一段と薄くなったと言う報告に、私の私的認識に対し疑問点を大きくさせた事が一番の収穫となりました。
いずれにせよ発掘が有ってこその分析探求ですので、列島本土で奇跡的にでも旧石器時代の資料と足りうる浜北人骨以上の発掘がある事を望むばかりです、期待していた縄文から弥生に至る数百年間と言う埋蔵資料の空白期間が今だ進展なしと言う報告も、致し方の無い事とは解ってはいるのですが少し寂しい思いを覚えました、これらは考古学に関わる人の発掘成果に更なる活躍と発展を期待し人類学の分析など技術的学術的進展を応援するものです。
又、CTスキャンとデジタル解析により頭骨の欠損部分の修復および精密な実模型が可能となり頭骨内(脳)の模型の作成が出来るようになった事に付いて、港川人の脳模型と現代人の脳模型との比較資料で大脳皮質と小脳の比率が現代人の方の小脳の比率が大きく見えたのですが(個体差なのかもしれません)脳科学的見聞に問うた報告が無かったのは疑問点として残りました。
 
しかし考古学と人類学の連携が強まり古代の実態が強烈なスピードで浮き彫りにされているのは頼もしく嬉しくありました、あとちょっと面白いと思ったのは、旧石器時代を称するに先土器時代という言葉は聞かれず、頭部の骨(頭蓋骨)を人類学では頭骨(とうこつ)と呼び考古学では頭蓋(ずがい)と呼ぶのは面白いなあと、明治に始まった学問の分化を感じさせたことでした。
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無題
日本人のアイデンティティを探るには
ルーツである縄文まで遡って見なければ
見えてこないのではと最近思うようになりました

あの小沢一郎さんのことを語っているものに

東北人である小沢さんのアイデンティティは
縄文人に有るという人がいます

それを読んでなるほどそこを知らなければあの人を理解できないのか・・・・と

そこで縄文人はどんな生活をして
その精神構造はどうだったのかと想いを馳せて見ようと思いましたが

何も解りませんでしたというより想像できない
中村 2010/02/21(Sun)19:21:49 編集
中村さんへ
確かに小沢さんは畿内以西といった感じは受けませんね、もし長州だといわれたら「え”~~っ!」ってなりますし^^
かと言って縄文って何かと問われても言葉で言い表すのは至難でしょう
感じる事が始めになってしまいます、ひょっとすると「感じる」に訴えるものなのかもしれませんね。
私たちの縄文人の部分であるDNAだけが解らないのではなく後の半分のDNAである朝鮮半島民族と古代漢民族の部分も実は殆ど自覚していない。
本当に日本人ぐらい自分が何者なのか知ろうと努力していない国民は居ないのではと思ってしまいます。
私も知識を思いっきり掻き集めて見て触れて感じまくりたいと思っています。
ちょきんぎょ 2010/02/21(Sun)23:28:35 編集
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